既存のAWSアカウントの解約
アカウント作成時から1年が経ち、無料枠が終了しました。
いくつかのEC2のインスタンスは作ったまま放置していましたが、全て停止しており、課金に繋がりそうなものはほとんどないと思っていたのですが、そんなに甘くはなかったようで、初めて支払いが発生する請求書が届きました(正確に言えば、AWSさんからもらった$25分のクレジットが枯渇したことが背景にありました)。
このアカウントはほとんど使っていなかったのですが、いざというときにアカウントがあれば何かと便利なので、月額利用料が気にならないぐらいに安ければ放置していても良かったのですが、折からの円安もあり、何も使っていない(と思っていた)のに月1,000円近く支払いが続くのは痛いので、この機会に解約することにしました。
解約手続きをする前に
リソースの終了作業
解約手続きに入る前に、そのアカウントで利用しているサービスを終了しておきましょう。
当然ながら、残しておきたいデータ等があれば、適切にバックアップを取っておいてください。
実は、AWSは解約手続き後も90日間はアカウントを復旧することが可能になっています(逆に言えば、アカウント解約手続き90日以降は、そのアカウントの環境は完全に削除されます)。
そして、その90日間の間に、もしコストが発生するサービスを利用していたら、たとえ解約手続きを完了していても、その間のコストが請求される可能性があるそうです。
「請求ダッシュボード」を開いてみます。
「AWSの概要」「最も高いコスト」といった情報が表示されています。
どうやら、EC2で費用が発生しているようです。インスタンスは停止しているはずなのですが…
また、急激な円安のためか、次の請求はさらに高額になりそうな雰囲気です。
さっさとアカウントを閉鎖しましょう。
画面左側のメニューの請求書を選択し、詳細の中身を見ることで、何のサービスにより費用が発生しているのか確認します。
先ほどの824円の請求が発生していた5月の内容を見てみます。
こちらの画面でも824円($6.28)の請求となっているので、間違いないですね。
下段の「詳細」を見てみますと、CloudWatchとEC2が表示されています。
CloudWatchによる費用はゼロ円ですが、EC2と合わせてリソースの確認をしておいた方が良さそうですね。
さらに、これらのサービスを展開してみます。
EC2は停止していましたが、費用が発生していたのはEBSとEIPによるものだったようです。
アタッチしていないEIPに費用が発生するのは覚えていましたが、アタッチしていてもインスタンスを停止していたら費用が発生することを失念しておりました…。
これらの情報を元に、EIPも「関連付けの解除」→「解放」、EC2インスタンスを全て削除(終了)することにします。
そして、EC2インスタンスを削除(終了)することで、コスト発生原因となっていたEBSも削除されます。ついでに、AMIやロードバランサーなどが残っていないことも確認しておきます。
そして、もう一つ表示されていたサービスのCloudWatchも、念のため費用が発生する設定になっていないことを確認しておきました。
また、費用が発生しそうな他のサービスについても、使っていない事(削除していること)を軽くチェックしておきます(S3とか)。
未払いの請求書の支払い
もし、未払いの請求があれば、支払っておきましょう。
「請求ダッシュボード」から、画面左側メニューの「支払い」を開きます。
もし「お支払い期限」に、期限が過ぎた支払い請求が残っている場合は支払いましょう。
私は残っていませんでした。
アカウントの解約
ようやくアカウントの解約手続きになります。
アカウントの解約はルート権限でないと実行できないので、ルートユーザーでサインインしなおしましょう。
ルートユーザーでサインインしたら、ナビゲーションバーのアカウント名から、「アカウント」を押下します。
画面を一番下までスクロールすると、「アカウントの解約」という項目が出てきます。
全ての解約条件を理解した上で、了解すればチェックボックスにチェックを入れ、「アカウントの解約」を押下します。
「本当にアカウントを解約してもよろしいですか?」と、不安にさせる確認画面が出てきますが、問題がなければ、「アカウントの解約」を再度押下します。
すると、画面上部に「アカウントは解約されました」とのメッセージが表示されます。
その後に他の画面に変遷しようとしても、以下のように「アカウントが停止されているため…」という画面になります。
また、AWSのアカウントの作成時に登録したメールアドレスに、アカウント閉鎖に関するメールが届きます(メールのタイトルが分かりにくいですね)。
これでAWSアカウントの解約手続きが無事完了です。
お疲れさまでした。